漬け魚の代表格である西京漬は、海から遠く離れた京都でおおよそ200年前に誕生しました。お魚を美味しく食べたいと願う先人たちが生み出した『甘めの味噌』に漬け込むという知恵の結晶ですね。
やがて京都では『懐石料理』や『松花堂弁当』が発展し、そこで扱われる素材が全国に広まりました。東京でも多くの『高級料亭』が誕生しましたが、現在でもその多くが関西の味付けが基本となっています。
今回は、オンラインショップ限定の特別な西京漬の原点について解き明かしていきます!
① 魚の産地と鮮度に全集中!
日本料理を革新した偉大な人物である北大路魯山人は「日本料理で一番大切なことは、何よりも食材の吟味である」と説いています。
オンラインショップの運営会社『かね哲水産株式会社』は魚の仲卸業社として約40年間『その時期に一番美味しい新鮮な魚介類を、一番美味しい産地から取り寄せ、一番美味しい状態でお客様に味わっていただく』ことを生業として参りました。
特にショップで扱う全てのお魚は、運営会社とお取引のある『宿泊事業者様』や『飲食事業者様』が納得されたもののみです。卸先の事業者様にご関心のある方はこちら(PC版・スマホ版)をご参照ください。
② お客様の『食べやすさ』に全集中!
弊社は長年に渡り、学校の給食や介護施設のお食事用として事業者様に納入しています。こういったところは通常『骨取り』をしたものでご注文いただきますので、卸し単担当の職員はこの作業のベテランぞろいです。
【銀ダラの下処理中】
ショップで扱っている銀ダラと干物以外は、全てこの『骨取り済み』のものです。銀ダラは骨を取ると見た目やサイズ(グラム数)の問題から骨付きとさせていただいております。すべてを手作業で行っていますので、時に若干の小骨の残ることもありますが、基本的には『骨なし』とご理解いただいても大丈夫です。
『できるだけお客様に手間をかけさせない』という理念は、この後でご紹介する『漬け込み方』にも反映されています。
③ 素材を最大に生かす『味付け』に全集中!
魯山人はこうも言っています。「日本料理で次に大事なことは、必要以上に手間をかけるのではなく、その食材のおいしさを最大限に引き出すことに尽きる」と。
そこで、弊社では魯山人直系の孫弟子である甘利常仁氏(写真)をフードアドバイザーとして迎え、いちから商品を開発いたしました。完成に至る詳細は『商品開発秘話(PC版・スマホ版)』でご紹介中ですので、合わせてご覧いただければ幸いです。
ちなみに甘利氏は『関西調理師古萌会常任理事長』を務められる傍ら現役の『熱海老舗割烹旅館料理長』も務められています。
その甘利氏から「魚本来の色や旨味を邪魔しない味付けには西京味噌が最適」とアドバイスされ、京都の老舗卸店から『最高級の西京粒味噌』を取り寄せて使用することにいたしました。
④ お客様の立場に立った『漬け込み方』に全集中!
商品を完成させる過程で、オンライン販売で『高級や料亭の味』を謳った有名店から取り寄せて試食を行いましたが、例外なく『どぶ漬け(魚をそのまま漬け込む方法)』の状態で届きました。
これが悪いという訳ではありませんが、焼く前の段階で味噌や酒粕などを洗い流すという手間が必要で、時間のない方々には面倒な作業となります。
そこで、当ショップでは少しでもご家庭で手間をかけないように網を用いて漬け込む方法を採用しました。これは、直接魚が味噌に触れないように『味噌 → 網 → 魚 → 網 → 味噌』を繰り返す方法で、手間と時間とが数段とかかります。
ただし、味は十分に染み込んでいますので、解凍後に真空袋から出してわずかに付着している味噌をペーパータオルなどで軽く拭き取っていただくだけで焦げ過ぎも防げます。
⑤『常にお客様の立場に立った商品開発』に全集中!
今回は『西京漬』のご紹介でしたが、粕漬につきましても極上の『吟醸酒粕』を使用したものとなっており、漬け込み方も西京漬と全く同じ方法を採用しています。
お客様のためには手間と時間を惜しまない。これが『かね哲水産株式会社』並びに『かねてつ水産オンラインショップ』の経営理念です。